●盗聴器発見、別れさせ屋、犯罪捜査…探偵事務所に持ち込まれるトラブ
ルは多岐にわたる。
探偵が請け負う代表的な仕事として、18〜21ページで「浮気調査」「
企業調査」「金銭をめぐるトラブルの調査」「個人の素行調査」そして、
その他として「失踪者探し」を挙げました。ここでは、他の調査を取り上
げてみます。
●盗聴器発見
ここ最近、話題になっているものなら「盗聴器の発見」があります。
とくにテレビ番組で、一人暮しの女性宅を探してみると、盗聴器が不正に
取りつけられて.いたという事例です。
盗聴は、室内の様子を拾う盗聴と、固定電話の通話を拾う盗聴があります。
室内の様子を拾う盗聴は、種々雑多な生活音を拾ってしまうため、肝心な
会話が聞こえなかったりするのですが、「盗聴犯」にとっては、そうした
生活音にこそ興味を覚えるのかもしれません。
それよりも多いのが固定電話の盗聴ですが、これは電話回線に細工をする
などの方法もあり、プロの方法を採っている場合もあります。
ただし、室内盗聴にしろ、電話盗聴にしろ、実際に盗聴器が仕掛けられて
いることはそれほどありません。多くの場合、依頼主の思い込みであるこ
とが多いのです。
しかしこれは、単なる依頼主の「妄想」として片づけられない場合もあり
ます。
依頼主が不安を覚える何らかの根拠があり、その根拠が、見過ごせない場
合もあるのです。
単なる「思い過ごし」のこともありますが、依頼主が、なぜ盗聴を疑って
いるのか、きちんと話を聞くことが大切です。これは、盗聴器を発見する
ことよりも大切だといえるでしょう。
●犯罪捜査
ライセンス制のもとで、アメリカの探偵は犯罪捜査にかかわることもでき
ます。
映画などで、殺人現場に探偵が現れて警察官が苦虫を潰したような顔にな
ったりしますが、これは絵空事ではありません。
日本の探偵がこうした捜査をすることはありませんが、犯罪にかかわる調
査を行う場合はあります。代表的な例は、社内犯罪です。
社員の不正や横領、アルバイトの金銭ごまかしなど、どこの会社でも問題
は少なくありません。
探偵は、企業側の依頼を受けて、その調査を行うのです。
明らかな犯罪なら警察に通報するべきですが、疑わしいだけの場合や、企
業秘密が絡んでいる場合などは、探偵が調査を請け負うことがあるのです。
調査は、探偵の身分を明かして調査に入ることもあれば、身分を隠して、
社員になりすまして調査を行うこともあります。
身分を明かして調査に入る場合は、不正を行っている社員に対してプレッ
シャーを与える目的のこともあり、身分を隠す場合は、警察に通報するこ
とを前提に、確実な証拠集めが目的のこともあります。いずれにせよ、ど
のような方法で調査に入るのかは、企業側がどのように解決したいのかに
よります。
●結婚調査
以前は「結婚調査」もありました。思想や信条などではなく、多くの場合
、「出身」や「病歴」を問うものです。大阪府が、探偵業について「届け
出制」を採っていることは116ぺージで説明しますが、これは「出身」
を問う調査が差別に当たり、それが当然のように行われてきたからです。
結婚調査は、今も高齢の依頼主から来ることがありますが、件数は少なく
なりました。
ところで、依頼主は、調査対象者のことを限りなく知りたがる傾向があり
ます。
例えば浮気調査ですが、浮気の証拠を取得することが目的であっても、証
拠を取得すれば、浮気相手のことを知りたがります。名前は何か、どこに
勤めているのか、どのようにして浮気をするに至ったのか。
また浮気相手も結婚している場合、その結婚相手は浮気を知っているのか
、結婚相手はどのような人物なのかさえ、知りたくなるものなのです。
もちろんこれでは際限がありません。
そして、調査料をもらえるからといって、際限なく依頼主に付き合うこと
は、依頼主の利益にもなりません。調査が必要かどうかは、探偵が誠実に
決めなければならない場合もあります。
探偵社の調査内容
依頼者はこんなことを頼んでくる!
●浮気調査
依頼人の結婚相手・恋人の浮気の実態調査。浮気現場の撮影など。
●素行調査
対象者の普段の行動や立ち寄り先、交友関係などを調査、把握する
●信用調査
対象者・対象企業の評判、金銭問題、債権回収のリスクなどの信用度を
調査
●債務者調査
対象者の金融機関・業者からの借り入れ状況を調査
●採用調査
ニセ学歴や退職者の前職での退職理由などを調査
●結婚調査
婚約者の結婚歴、家族関係、金銭問題などを調査
●人探し
失踪人、家出人を探し出し、本人確認を行う
●盗聴器発見
個人宅や企業の会議室などに盗聴器が仕組まれていないか調査し、
発見・撤去