●話を慎重に、じっくりと聞き、できないことはハッキリと断る
先に説明しましたが、依頼主がいきなり探偵事務所を訪ねてくることはな
く、まず電話をかけてきます。
そして、探偵事務所には様々な人間から電話がかかってきます。
探偵事務所に電話をかけてくる人間は、ただでさえ厄介事を抱えているの
ですが、やはり度を越している依頼は受けるべきではありません。
まず、犯罪性を感じさせる依頼主の依頼は断らなければいけません。
最近なら「ストーカー」です。
電話をかけてきて、依頼主が「A子さんの行動を追って欲しい」と依頼して
くるとき、それはA子さんに対する依頼主のストーカー行為であることが
、意外に多いのです。
もちろん、こうした依頼は断らなければいけません。
場合によっては、探偵が犯罪行為に荷担することになりかねないからです。
逆の場合もあります。
以前、中年の女性からの「部屋で暴行された」と電話がかかってきました。
しかも「切りつけられた」と続けます。事実なら、大変な事件です。
ところが、「どこを切りつけられたのですか?」と聞くと、「体の中を切り
つけられた」と答えるではありませんか。そして「今も切りつけられてい
る」と続けます。
体の中を切りつけてくる目に見えない犯人など、超能力者でのない限り退
治することはできません・・・。
こんな電話は意外に多いのです。
ストーカー被害の相談の場合、実際にストーカーに遭っていることは少な
く、被害者の誇大妄想の場合は少なくありません。
いわゆる「うつ病」など、精神的に問題を抱えている人間からの電話は日
常茶飯事です。こうした場合、電話を切ってしまうことが賢明です。
もうひとつ多いのは「債権回収」です。「××さんにお金を貸したが返し
てくれない。
取り戻して欲しい」という依頼です。
しかし債権回収代行は、弁護士や、許可を受けた債権回収会社でしか許さ
れず、探偵は行うことはできません。
債権回収代行が典型ですが、法律に抵触する依頼は、絶対に受けてはいけ
ません。
また、規定以上の調査費の支払いを提示する依頼も、多くの場合、受ける
べきではありません。
お金に目がくらんでーということですが、こうした依頼は、依頼主の説明
にはウソが入り、複雑な背景があることが多いからです。
話を聞いて、簡単でおいしい依頼だと思って引き受けたら、とんでもない
事態に巻き込まれた、というケースは少なくありません。
依頼者の話をじっくりと聞くこと。繰り返しますが、これが基本の中の基
本です。