探偵と興信所の教科書−探偵と興信所の仕事、基礎知識。探偵を目指す人すべての入門書

フリー探偵の「プライド」とは

●シビアなフリーの世界で生き残るために必要なのは、自分の仕事に対する誇り

フリーの探偵の世界は、きわめてシビアです。
依頼主が、探偵事務所の調査能力をはかることは、なかなかできません。
報告書を受け取ってみて、はじめて調査能力が分かると言ってもいいぐ
らいです。
それは、ごく普通の人が探偵事務所に触れる機会はなく、一般的に探偵
事務所がひじょうに特殊な存在だからです。
そして、そのために客観的な評価がなかなか難しいのです。一般の人の
中で、ひとつでも優秀な探偵事務所を知っている人は、ほとんどいない
はずです。
逆に、フリーの探偵はシビアに評価される仕事です。フリーの探偵にと
って、直接の依頼主は探偵事務所であり、探偵事務所は、仕事を外注す
るフリーの探偵に対して、シビアな態度で臨むからです。
おそらく、どの探偵事務所でも、フリーの探偵のランキングを作ること
は簡単なはずです。
中途半端な仕事ばかりしていると、やがて依頼は来なくなります。もし
くは、十年以上探偵を続けていても、1年目の探偵でもできるような仕
事しか来なくなります。
しかも、こうしたシビアな世界だからといって、フリーの探偵が経済的
に恵まれているとは限りません。
「真面目に調査を行えば行うほど、赤字になる」とこぼすフリーの探偵
もいます。
そしてとくにフリーの探偵は、堕ちていけば、どこまでも堕ちていく仕
事です。
優秀なフリーの探偵がいる一方で、まともな探偵事務所なら相手にしな
いフリーの探偵もいます。
こうした環境の中で、一流の探偵になるためには「プライド」を持つこ
とです。
優秀な探偵は、間違いなくその人なりのプライドを持って仕事をしてい
ます。プライドは、探偵によって様々です。
優秀な探偵の中には、探偵の身分を明かすことができる仕事しか受けな
い人もいます、どこででも自分の職業を明かし、明かすことで、プライ
ドを持ち続けるのです。
逆に、どんなことがあっても探偵の身分を明かさず、明かさないことが
プライドに通じている人もいます。
自分にしかできない調査に専念している探偵もいますし、同時に、依頼
を断らないことをプライドにしている探偵もいます。
いずれにせよ、優秀な探偵になるためには、プライドを捨ててはいけま
せん。
そしてプライドが何かを知るためには、長い時間がかかるのです。
近年、若い探偵が増えて、若くしてフリーになる探偵も増えてきました。
しかし、フリーの探偵にとってプライドが必要なこと、そのためには時
問がかかることを理解している探偵は、少ないように思われます。